10年の巡礼旅 「イギリスの小さな教会」

(書肆侃侃房 出版)

イングランドだけでも16000以上ある教会堂

中でも特に面白いのは宗教改革前に建てられた教会です。6世紀後半よりキリスト教伝導という純粋な目標で建てられ始めた教会堂ですが、その目的は時代を経て少しづつ変化をとげました。

必要最低限で質素だったサクソン時代から、立派な建物で権力をみせつけた激動の中世時代を経て、 チューダー時代には商人が財力を示す目的で教会を建てはじめました。そして18世紀ジョージアン時代になると、絵画のような洗練された景観の一部として教会がデザインされました。

しかしどの時代でも共通していたことがあります。それは建築家や技師たちが、それぞれ好みやユーモアを取り入れて独自の味をだしてきたことです。

一ヶ所にいながら各時代の様々な特徴を見比べることができるイギリスの教会堂。だからこの国の巡礼旅は面白いのです。

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旅心をくすぐられる
週刊読書人
ユニークで 手間ひまのかかった良心的な好著
林望先生
建築と装飾の魅力を伝えてくれる
週西日本新聞
教会を巡り歩く著者の軽快な姿が目に浮かんでくるよう
世界日報